
それでは ここで ABO式血液型において 各血液型の血液が
どう異なっているのか 説明しておきます。
その方が なぜ 血液型占いで B型を非難することが
根拠なき非難か よく分かっていただけると 思うからです。
ABO式血液型の説明 (簡略編)
ABO式血液型を 決定する 血液型物質には 2種類あって
それぞれ A型物質 B型物質 と呼んでいます。
赤血球(血液中に存在する 血球の1つで 酸素を運ぶ働きをする)
表面に 存在しています。
これをもとに ごく簡単に 各血液型の違いを
説明すると 次のようになります。
A型物質をAという名札 B型物質をBという名札と考えて下さい。
赤血球表面に Aという名札だけ つけていれば A型
赤血球表面に Bという名札だけ つけていれば B型
赤血球表面に AとB 両方の名札を つけていれば AB型
赤血球表面に 両方の名札を つけていなければ O型
という訳です。 上の絵で 確認して下さい。
ABO式血液型 (知識編)
もう少し 詳しく 説明すると
A型物質は α-N-アセチルガラクトサミン
B型物質は α-ガラクトース
という 糖類です。
糖類とは・・・
炭水化物(C:炭素 O:酸素 H:水素 からなる物質 )の仲間です。
最も簡単な つくりのものを 単糖類といい
グルコース ガラクトース フルクトース などはこれです。
単糖類が 2分子結合して できている糖類を 2糖類といい
ショ糖 麦芽糖 乳糖などがあります。
2分子以上の単糖が 結合してできた糖類を 多糖類といい
デンプン グリコーゲン セルロースなどがあります。
糖鎖とは・・・
N-アセチルグルコサミン N-アセチルガラクトサミン
グルコース ガラクトースなど 8種類以上の糖が
鎖状に連なったものです。
タンパク質や脂質と結合して 存在しています。
細胞表面の コーティングなどをする役目があります。
女性なら 誰でも 知っている
ヒアルロン酸も この仲間です。
長い鎖の中に 水分をため込み 乾燥から皮膚を守って
ハリのある肌にするわけです。
さて 人間(Human)は 誰でも 赤血球表面に
ある共通した構造を持っています。
これは 糖脂質や糖タンパク質の糖が 鎖状に連なった構造になっています。
人間(Human)すべてに 共通な構造なので
HumanのHをとって H型物質と言います。
具体的にいうと 糖鎖の末端部分に見られる
N-アセチルグルコサミン + ガラクトース + フコース
といった つながりです。
このH型物質を基本に 各血液型を 説明すると
次のようになります。
① 赤血球表面の糖鎖が すべて H型物質の場合は O型。
② H型物質の他に H型物質末端に α-N-アセチルガラクトサミンが
くっついたものが 存在していれば A型
③ H型物質の他に H型物質末端に α-ガラクトースが くっついたものが
存在していれば B型
④ H型物質 α-N-アセチルガラクトサミンがくっついたもの
α-ガラクトースがくっついたもの 3種類が存在していれば
AB型となります。

読者の皆さんは H型物質と呼ばれる鎖があって
すべての人の赤血球表面に 90個 くっついていると
想像して下さい。
なぜ90個かというと 説明しやすいからです。
H鎖90個は その末端を 赤血球表面に 突き出しています。
次の①~④を読みながら 上の絵を 見て下さい。
① そのうち 45個に α-N-アセチルガラクトサミンが
くっついていればA型です。
末端に何もなし:α-N-アセチルガラクトサミン
= 45:45= 1:1 → A型
② また45個に α-ガラクトースがくっつけば
B型です。
末端に何もなし : α-ガラクトース
= 45:45 = 1:1 → B型
③ 30個にα-N-アセチルガラクトサミン
もう30個に α-ガラクトース 残りに
何もつかなければ AB型です。
末端に何もなし : α-N-アセチルガラクトサミン : α-ガラクトース
= 30:30:30 = 1:1:1 → AB型
④ 90個の末端に 何もくっついていなければ O型 です。
末端に何もなしのみ → O型
-胸を張れB型③へ続く-
コメントをお書きください