現代 体操の世界で 月面宙返り(ムーンサルト)という技に対して
ものすごい技という 認識は薄いと 思います。
世界中に この技をこなす選手が たくさんいます。
しかし 僕らの世代が 1972年(昭和47年)に 初めて この技を 見た時は
「 こんな技 他に誰ができるようになるのだろう 」
と 思ったものです。
ミュンヘンオリンピックで 塚原光男が 鉄棒のフィニッュを
この技で決めて見せたのです。
興奮しました。人間業ではないと 思いました。
でも 今は この技をさらに改良した 難度の高い技ですら
いろいろな選手が こなしています。
だからといって 僕は 塚原より すごいとは 思っていません。
僕個人は 塚原光男が 一番すごいと 感じています。
皆が今 ムーンサルトを 軽々こなしたり それ以上の難度の技を
こなしたり できるのは 塚原光男が 最初にこなしたからです。
その成功が 多くの体操選手から リミッターを
外してくれたからなのです。
だから
『 何であっても 最初に それを やり遂げた人に 最も価値がある 』
と 僕は 感じています。
ハリウッド映画で アジア人が 主役をはることなど 難しかった時代
それまでの アクションとは 比べ物にならない 迫力と技で
ハリウッドデビューした ブルース・リーも コロンブスの卵でした。
その後 彼と 同じこと または 一見すると それ以上のアクションを
見せる俳優が たくさん出てきました。
現代 アクション映画で 目を見張るような アクションを
楽しむことができるのは 彼が 多くの アクションスターの
リミッターを 外してくれたからなのです。
(ただ 今だ 彼を 超えるアクションスターは
出てきていないと 僕は 感じています )
NARUTO THE MOVIE ボルト で
ナルトの息子は こう言っています。
「 そんな時代 俺が変えてやるよ 」
テレビから 聞こえてきた この言葉には
今までの常識を 打ち破ってやるという 意気込みを感じます。
父(ナルト)が これまでの 忍び世界にあった 常識を 変えたように
彼も 新世界の コロンブスの卵に なるのかもしれません。
我々は 今の方が 難度の高いことを こなせるから
過去の人より 優れていると 思い上がらないことが
大切だと 思います。
コロンブスの卵を 忘れないということは
先人達の努力と勇気を 敬うことであり
しいては 自分達が 大きくなった時
次の世代から 大切にされることに つながります。
これは 人間が進歩を止めないためには
重要な 心の持ち方だと思います。
ボルトも 前の時代の コロンブスの卵 ナルトを 尊敬し
新たな コロンブスの卵に なって欲しいと 思います。
そんな映画に なっていればいいなと 期待しています。
-終わり-
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