新幹線のぞみ焼身自殺1

新幹線の中で 71歳 男性 焼身自殺 巻き添えで 52歳の女性 死亡。

 

こういう事件が 繰り返されるたびに 僕らは こう思い 怒りを 感じます。

 

「 死ぬなら せめて 他人に 迷惑がかからないように 死ね。

 

なんで 周りを巻き込む。それも まったく 知らない人達を! 」

 

このような 自殺の仕方をする人達には 共通した 怒りがあります。

 

自分を 認めなかった 社会への 大きな怒りです。

 

「 この世の中は 自分を必要としていない。 自分のことを 見下している

 

奴らばかりだ。 努力をしても 何も いいことが起こらない。

 

俺の努力を 世間は 認めようとしない。 世の中 間違っている。

 

こんな世の中 生きていても 仕方がない 」

 

この怒りが ある臨界点を 超えると 急激に自分の世界が 狭くなり

 

自分のことだけしか 考えなくなってきます。 

 

「 ああ 死んでやる。だが ただでは 死なんぞ。 俺が生きていた証を

 

残して死んでやる。俺を無視し続けてきた 世の中にとって

 

忘れられない 嫌な 記憶にしてやる 」

 

異常な 考え方です。憎しみと怒りに満ちた 邪悪な思いです。

 

でも 僕は 同じようなことを 何度も 何度も 考えていました。

 

50年前 いじめで 心のバランスを失い 周りへの怒りを 心の中に

 

膨らませていた時です。

 

中巻② 下巻① は このような思いにとらわれていた 心の葛藤を

 

書いたものです。

 

「 僕は悪くない。 悪いのは 僕を認めない あいつら 」

 

「 よし 死んでやる。 僕をいじめた奴らが誰か 分かるようにして

 

死んでやる。 あいつらのせいで 死んだんだと 世の中に

 

教えてやるんだ。そうすれば あいつらは 一生 人殺しって

 

言われて 苦しむんだ ざまぁみろ 」

 

暗く 陰湿な 復讐心でした。

 

自分のことしか 考えられなくなっているので こんな暗い方法でさえ

 

正しい打開策だと 錯覚できてしまっていました。

 

だから 自殺した男にとっては ガソリンをかけて死ぬことが

 

大きなメッセージを残せる 良い方法だと 思えていたのだと 思います。

 

極端に狭い世界しか 意識できなくなっていますから 自分の行動で

 

周りに どんな 被害が起るかなど 関心がなくなってしまっているのです。

 

さて 僕が 自分の中に生じた この邪悪な怒りの炎を

 

消火できるようになったのは

 

中巻②と下巻で 紹介する 次の気づきのおかげでした。

 

『 自分のことすら 分からない。だったら 人の心は

 

もっと分からなくて 当然。 自分の心すら うまく 

 

コントロールできない。ましてや 人の心を

 

コントロールしようと 悩むなんて 無駄なこと 』

 

僕は これに 気がつくまで グズグス 1年間も

 

悩み続けていたことになります。

 

-続く-