新幹線のぞみ焼身自殺4

たとえをあげると 僕は いじめにあってきたので いじめにあった人の気持ちは

 

あったことのない人よりは 分かります。

 

しかし いじめといっても 千差万別です。

 

いじめにあっている人 それぞれの気持ちが 分かるかと

 

言われれば 「分かりません」なのです。

 

これは 相手に 関心がないと 言っているのでは ありません。

 

毎日 その相手のことを考え 何とか 相手の心を 知ろうとした結果

 

悟ったことなのです。

 

分からないからこそ 知りたくなります。けれども 結局は

 

やっぱり 分からないのです。

 

僕は 双子で 弟のことを 他の誰よりも 分かっているつもりです。

 

弟の奥さんより ずっと 付き合いは長いし コウちゃんが いなかったら

 

どうなっていただろうと いじめの2年間 何百回 考えたか 分かりません。

 

頼りになるコウちゃんなら どう考えるだろうとか コウちゃんになって

 

思いをめぐらせることなど 当たり前でした。

 

でも 正直言って そんな コウちゃんのことですら

 

考えていることは 分からないのです。

 

もちろん すべてでは ありません。誰よりも 理解している所は多いのです。

 

だけど コウちゃんが 次に何を考え 何を決定するかなんて

 

分からないのです。

 

さらに 自分のことですら 自分が 数秒後に

 

何を考えているかも 分からないのです。

 

そして 考えたかとかと思うと

 

また勝手に 違った思いが 生み出されてくるのです。

 

当然なことですが この当然が 理解できていなかったから

 

いじめてくる相手の心に 文句ばかり言っていました。

 

でも これが 分かったら

 

他人が 反対の考えを 持っていても

 

それは 悪いことではないことに 気がついてきました。

 

それは 相手にとっても 同じことなのです。

 

自分の考えを 尊重して欲しいように 

 

相手も そうして欲しいのです。

 

明らかに 反社会的な 考え方でなければ

 

認めることが 健全です。

 

そういった意識の中で 意見を戦わせることができる環境は

 

正しい選択をするためには 必要なことです。

 

最低限の権利を 認め合うことをしないから ケンカになるのです。

 

読者の中には

 

「 なぜ 7歳が 気づけて 71歳が 気づけなかった? 」

 

と 疑問に 思った方も いると思います。

 

僕は 逆に 歳をとっていたことと 都会生活が長かったことが

 

原因だと 感じています。

 

心の中に 雑音が 多すぎ 潜在意識が 正しい思いを 叫んでいても

 

かき消されてしまっているのです。

 

僕は 7~8歳の 2年間で いろいろなことに 気づきました。

 

しかし その後 これほどの 気づきを連続して 実感していません。

 

それは 当時のように 毎日 悩まなくなったからです。

 

-続く-