「 あの頃は弱かった。やっぱり男は強くなんなきゃ。あ~ 気持ちいい。
強いっていい 」
→ 弱いからいじめられた。 今の俺は強いから いじめる方に回れている
ということです。この場合の強いは 強い奴の仲間になることであって 決して
本人自身が 強くなったことではありません。とんだカン違いです。
「 うるさい 逆らうおまえが悪いんだ。逆らうから 憎たらしくなるんだ 」
→ 逆らわなければ 憎たらしくない ということです。
「 おまえも 俺みたいになって欲しかった。そして 俺の子分にしたかった 」
→ おまえも いじめる側に屈服して欲しかった。そして 俺の子分になって欲し
かった ということです。
「 何でだよ。 おまえバカか? 何で逆らえるんだよ 」
→ どうして 何度やられても 屈服しないんだ ということです。
これらに共通して 流れているものが ピン! と来たのです。
「 あいつ 自分が いじめに屈して いじめる仲間になったことを
本当は後悔しているんだ。自分のことが嫌なんだ。本当は 弱いって
知っているんだ。だから いじめに屈しない僕を見ると 自分の弱さを
見せつけられているようで 嫌だったんだ。だから逆らうほど 僕が
憎らしくなったんだ。僕が屈した所を見て 誰でもそうなるって
安心したかったんだ。 でも それって ただ いじめているより
ひどいことだろ。あいつみたいのばっかりになったら 世の中 いじめだらけに
なっちゃう。あいつの言う強さは 間違っている! 」
僕が 下巻②に書いた いじめられた人間が いじめに回る心理状態を知った瞬間
でした。
こういういじめっ子は いじめられる相手の弱みを知っているのですから
たちが悪い最強最悪のいじめっ子です。
-続く-
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