光ほのぼの

 

読者の皆様、新年あけましておめでとうございます。

 

昨年の暮れから、忙しくなり前回の更新も

一か月ぶりの更新でしたが、今回も二か月ぶりです。

 

さて新年になって、コウちゃんから

突然手紙を手渡されました。

コウちゃんの患者さんで、僕のブログと

本を読んで下さっている方からでした。

 

きっと、このブログも読んで下さっていると思います。

 

お名前からMさんとさせて頂きます。

 

お手紙ありがとうございました。

 

僕のブログと本を読んで、

気持ちが軽くなり明るくなってきたと

書いて下さいましたが、

Mさん、僕の方こそ、お手紙で元気を頂きました。

 

Mさんのような方が

一人でも出てくれればと思い

始めたことなので、

とても励まされました。本当に感謝しています。

ご希望通り、中巻②の編集を開始致しました。

出来次第ブログで報告いたしますので、

楽しみにしていて下さいね。

なるべく、ブログも小刻みに

更新してまいりますので、

本年もよろしくお願い致します。

 

今回は、お手紙の中にもあった

体育館の隅(下駄箱)で呼吸を整えていた

僕が編み出した呼吸法について、

説明したいと思います。お役に立てば幸いです。

 

これは下巻②

嫌なことばかりで死にたい時の項目で

紹介しているものです。

 

以下下巻②より一部分を抜粋します。

 

・・・・・・・・

 

明るいイメージをすることができず

悩んでいた僕が、

イメージに成功した二つ目の理由は、

心を休ませることが

うまく行えるようになってきていたからです。

 

望んでいるイメージをうまく描けない人

にとって、最大のネックは心の疲れだと

思います。

 

心が疲れていて、楽しかったことを

思い起こせなくなっているのです。

さまざまな不定的な思いが楽しいことを

思い出そうとしている心に対して、

「そんな思い出はずっと昔のことだよ。

現実は厳しいんだよ。思い出すだけ無駄なこと」

と攻撃しているのです。

苛立った心は散らかった部屋と同じです。

探し物は見つかりにくいものです。

ワクワクするイメージを持つためには、

いじめにあって波立っている心を

ひとまず落ち着かせることが必要なのです。

もっともっと心をリラックスしてあげる

必要があります。・・・・・・・・

 

・・・ここで、一人になった時、

積極的に心を休める方法として、

「光ほのぼの」を紹介しておきます。

 

これは中巻②呼吸は知っているという項目で

紹介した「波の呼吸」と共に、

僕の心を安らがせてくれた方法で、

どこでもできました。

 

手の平を摩って温かくし、胸に重ねて当て、

その温かさに意識を集中というか、

「この温かさの中にいるんだ、この温かさが僕」

と感じるのです。

 

これは突然胸が痛みだす例の発作

(今考えると過換気症候群かな)

抑えるために、胸に手を当てて

「大丈夫、大丈夫、僕は大丈夫」と、

やっていたものが、いつの間にか、

こんな呼吸法に変化したのです。

 

でもこれは効果がありました。

やってみて下さい。とても簡単です。

 

少し、詳しく説明します。

 

1 まず手の平を摩って温かくします。

    これがとても大切なことです。

 

  冬などは手が冷たく、

  なかなか温まりませんでした。

 

  百回も力を入れて、擦っているうちに

  疲れてしまい、

    息が切れてしまいました。

 

  それなのに、手は冷たいまま。

  「だめだ、温まらない。だめってこと?

  (心はもう温まらないってこと?)

 

 少し弱気になりました。

 「ちくしょう、手さえ温かくなれば」

 

 そんな時の解決方法は、次のようなものでした。

まず頬っぺたに手の平を当てて、

 熱を感じました。

 だいたい、「冷たい!」と感じ、

 少しすると頬っぺたも熱を奪われて、

 温かさを感じなくなりました。

次におでこに両手の平を十秒ずつくらい

 交互に当てました。

 たまに甲の方も当てました。

 おでこはとても熱を持っていることが

 よく分かりました。

 最初は、頬っぺた同様「冷たい!」と

 思うのですが、手の平に熱が伝わり

 嫌ではありませんでした。

 といより必死でしたから。

さらに両指を自分に向けた形を取り、指先を

 首に入れました。両手の指の甲に顎が

 のっかるような形になりました。

 すると「お~(ぶるぶる)」と

 思わず声が出ました。

 顎と首が意外に温かいことを知りました。

 指先が温まって来たなと感じたらやめました。

 ①~③をやっても、さほど温かくは

 なりませんでした。

 でも、自分の体には

 まだ温かい場所がたくさんあり、

 指先の冷たさだけで「もうだめか」と

 考えてしまう自分に

「まだ、大丈夫、あったかいとこ、

 たくさんあるんだから」と

 思うことができました。

 次からが本格的な対策です。

④「グ~パッ、グ~パッ」と言いながら、

 ゆっくり手の平のグーパー運動を

 五回~十回ほどやります。

「グ~」で息を吐きながら、思いっきり握ります。

 そして「パッ」で開きます。

 すると、手の平に赤みが見えました。

 これが励みになり、「あっ、赤くなった。

 温まり始めたんだ」と思うことができました。

 これを二セットやります。

⑤次に両手の指の付け根を合わせて組み

 (キリスト教の人がお祈りをする形)

 その形から両肘を左右に持ち上げて

 指をそらしました。(手の平は胸に向きます)

 思いっきりそらして下さい。

 指の付け根が痛いと感じられるほど

 押し合いながらそらします。

 すると指先が赤くなり、

 指先に血が通っているのが分かります。

 これも五回~十回ほど二セットやります。

⑥ ⑤までやって手を擦り、頬っぺたや

 おでこを触ると、最初の時より

 だいぶ手の平が温まっているのが

 分かりました。

 この後、手の平を十回擦っては、

 頬っぺた、おでこを触って熱をもらい、

 また擦ることを、手が温かくなるまで

 繰り返しました。

 これでもダメな時の最終手段は、

 ズボンの中に両手を重ねて差し込む

 ことでした。

 おへそのちょっと下で両手を組むのです。

 母手作りのゴムバンドズボンを

 はいていたので、簡単にできました。

 この場合、このまま光ほのぼのを行い、

 両手と意識は、胸ではなく下腹でした。

2 手が温まったならば、両手を重ねて

 胸に当てます。

  重ねるといっても、

 仰向けの場合しっかり重ねるのではなく

 軽く指どうしが重なり合う程度でいいです。

 そうでないと、肩に力が入って、

 楽な気持ちになれません。手の平の温かさえ

 感じることができるのであれば、

 一番楽な形でよいのです。

 仰向けになってやってもいいし、

 椅子に座ってやってもいいし、

 立ってやってもいいのです。

 手の平を胸に重ねて、その温かさと

 一緒になることだけに意識を向けます。

3 呼吸は鼻で行います。

  呼吸の長さは自然でいいです。

  やっているとしだいに呼吸が

  ゆっくりになってきて、

  一定のリズムになってきますから、

  あまり気にせずやってよいと思います。

4 温かさを温かい光の球だと思って下さい。

  胸の上にとても温かくやさしい光の球が

  あって、光輝いているのです。

  そして「僕()はこれ」と、

  温かさを自分だと感じるのです。

  たったこれだけです。

  その温かさと一つに

  なっているだけでいいのです。

  とにかく感じるのです。

  ここでも、スマイル顔を忘れずに

  やって下さい。

  光を微笑みながら輝いている神様だと

  思ってもいいと思います。

  僕は自然にそういう感じになりました。

 「今、神様と一緒にいて、

  とても気持ちがいい」

  こんな思いが感じられました。

  すると球がだんだんと大きくなり、

  いつの間にか自分が光の球に包まれて、

  温かい空間にいると感じられてきます。

 

 仰向けでやっている場合、心が疲れていれば、

波の呼吸同様に、いつの間にか、

いつも眠ってしまっていました。

そして、これまた波の呼吸と同様に、

目が覚めると、エネルギーが補給されているのが

分かりました。気分がスッキリしていました。

 

僕はこれを「光ほのぼの」と名付けていました。

あたたか~い春の日差しの中、

草むらで大の字に寝ている自分が

浮かんできたからです。

タンポポの綿が飛び交い、

ほのぼのとした雰囲気が、

自分を包んでくれていました。

 

毎日、「波の呼吸」と「光ほのぼの」を

やっているうちに、

しだいに心から疲れが取れていきました。

そしてある日、「光ほのぼの」をやっていると、

パッと素晴らしい光景が浮かんだのです。

それは、実に楽しそうな顔をして

皆と遊んでいる自分の姿でした。

友達に不信感を抱き、心から楽しんで遊ぶことが

できない自分に悩んでいた自分、

仲良くしている場面を

イメージしようとしてもできず、

そのたび未来に対して不安を抱いていた

自分が叫びました。

「ああ~これだ。これが欲しかった」

まったく不安感なく、遊んでいる自分の姿が、

ありありと映像化されて、

全身を満たしてくれたのです。

僕は大きな安心感に包まれました。

この日を境に、明るいイメージが

できるようになったのです。

このように心がリラックスすれば、

心が望んでいることを、

勝手に映像化してくれるようです。

だからいじめ(または何か)で心が疲れている時は、

無理に良いイメージをしようとせずに、

心に渦巻いている様々な思いを、

全部忘れてしまうことが一番いいと思います。

しかし、この方法を編み出す以前は、

分かっていても忘れようと意識するほど、

それはとても難しいことでした。

ところが、この方法は、

それをいとも簡単に可能にしてくれたのです。

「光ほのぼの」での眠りは、

ただの眠りとは違いました。

温かい光と一緒になることで、

家族も、学校も、友達も、もちろん、

いじめも全部忘れてしまうのです。

だからとても心が軽くなりました。

是非、皆さんも試してみて下さい。

 

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コメント: 1
  • #1

    M (木曜日, 21 1月 2016 21:22)

    Mです。
    手紙を読んで頂きありがとうございました。そして、こちらにその事を載せて頂き恐縮しております。本も編集中とのことでとても嬉しいです。今年は健さんのどの様な視点を共有させていただけるのかと、とても興味深く楽しみです。「心を休ませること」また新しいキーワードをいただきました。ありがとうございます。
    健さんとコウ先生に出逢えた私は心強く本当にラッキーです。これからもどうぞよろしくお願いいたします。