「卒業するまで間、俺が徹底的に見ているからな。
口で謝るのは簡単だ。 そんな一瞬の涙で、
あいつの辛さを分かったと思うな。
あいつはその涙を、 この一か月間、誰にも相談できず、
流し続けていたんだ。 学校だけでなく、
家に帰っても流していたんだ。
学校に来るのが辛かったと思うぞ。
おまえら苛立って勉強進まないって言うけど
あいつは、それどこじゃなかったんじゃないか?
おまえ達と同じように、
一番勉強に集中したい時に できないんだぞ。
おまえ達が勉強はかどらないのは、
あいつのせいじゃないだろ。
だけど、あいつが勉強できないのは、お前達のせいだぞ。
そして、いい思い出を残して、
卒業できなくなってしまっているんだぞ。
これまでの良い思い出が、今どんどんなくなってきているんだぞ。
それについてどう感じる?」
彼らは少し沈黙してから、また謝りました。
「本当に悪いことをしたと思います」
僕は、それでも彼らを許さないという態度を貫き通し、
「二度とするな」と言って帰しました。
僕が許さなかったのは、どれだけこちらが真剣なのかを、
感じ取ってもらいたかったからでした。
その後、僕はちょくちょく彼らの教室の前を通り、
休み時間など、ひょいと顔を出し、
三人の様子を見て回りました。
嬉しいことに二人は素直に反省し、
その後、被害者に謝ってくれました。
そして、卒業式の日も、三人そろって、
挨拶に来てくれたのです。
挨拶する生徒達を見ながら、
三人が大切な高校生活を台無しにしなくて
本当に良かったと、つくづく思いました。
話がややそれましたが、
彼らが口にしたポジティブは、
単なる我がまま言動で、ちっとも前向きではないと思います。
ポジティブな考え方とは、健全に考えることです。
自分達の目標にとって、
否定的なことがあっても 直視して受け入れることです。
その上であきらめず、明るく考えることです。
反省すべきことは反省し、
失敗を恐れず 前進する考え方だと思います。
自分に都合良く解釈して、無視することではないのです。
これは前進ではなく、停滞、後退です。
このように、間違ったポジティブ思考は、
自分に都合よく、不都合をプラスに書き換えます。
そしてこのような考え方をしている人達は
世間が反対すれば、するほど結束が強くなるものです。
味方がいない分、互いが頼りになるからです。
だから、ベッキーとゲスさんは
そう簡単には別れることができないと思います。
双方もしくは片方でも その間違いに気がつけば
二人の関係は終わるでしょうが、
そのままであれば、別れるとしても時間がかかると思います。
奥さんとの離婚が決まれば、時期を待って結婚することは、
十分考えられることです。
-続く-
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