漫画 聖闘士聖也では
コスモ(人体にある小宇宙のエネルギー)を
高めることによって
発揮される力も無限に拡大していきます。
実際は こうはいきませんが
先ほど書いたように
限界はあるものの
頑張りの継続によって
発揮される力も 大きなものになっていきます。
漫画の世界であっても
実際の生活においても
諦めない気持ちは 頑張りエネルギーとして
バリア内にチャージされます。
さらに 諦めない気持ちは
そこに頑張りエネルギーを
作り出します。
つまり 頑張るエネルギーは
無限に引き出せるものなのです。
だから 諦めないからこそ
頑張りエネルギーは
どんどん生み出され
ますます諦めない性質は強くなっていくのです。
自分をより頑張れるよう強くしていくのです。
少し数字で考えてみたいと思います。
発揮されるエネルギー10000で
達成できることがあったとします。
現在、最大出力20000の人は余裕です。
1回で クリアできてしまいます。
しかし、最大出力100の力の人は
なかなかクリアできません。
なんと100回繰り返さないと達成できません。
ここで大切なことは
出力20000の人と自分を、比較し過ぎないことです。
1回でできてしまえば それは楽です。
それができてしまう人を
僕らは凄いといい 羨んだりもします。
自分と比べて 自分の非力さを 嘆いたりもします。
でも 比較するなら 目標として
自分を鼓舞するために比較すべきです。
さらに 自分が不足している一部分だけを
比較し過ぎると 努力している自分が
惨めに思えてきます。
僕は 小学生の時 いじめてくる上級生とのケンカで
圧倒的パワーの差を感じました。
力をつけようと 腕立て伏せを
一生懸命やりましたが
体重の重い相手には
通用しませんでした。
力の差を嘆き ずっと続けている腕立て伏せを
むなしく感じていました。
ところが ある日のケンカのことでした。
上級生の猛攻を30秒ほどしのいだら
相手の猛攻が止まったのです。
今までは 真っ向勝負を挑み、吹き飛ばされていました。
そこで足を使って 掴まれないように動き回ったのです。
すると 相手はばててしまい 息が切れてしまったのです。
さらに組んでみると、へばった相手は力がでないのに
僕は力を出すことができました。
「やった。続けてきた腕立て伏せのおかげだ」
と、心が叫びました。
自分の頑張りを誇らしく感じました。
ついにこの日 僕は 今まで勝てたことのない彼を、
寝技で泣かせることができたのです。
それからは 大きな相手でも
最初の猛攻をしのげると
「勝てる!」と自分に言い聞かせることが
できるようになりました。
このように 力が強ければ それだけ
ばてるのが早いのかもしれません。
1回で軽々できた人は 頑張った経験がないため
頑張るエネルギーのチャージ数が少ないのです。
できない部分だけを、人と比べないことです。
この気持ちだと たとえ100回繰り返して
10000を達成しても 自分をほめてあげることが
できません。
時間はかかったものの 苦しんだものの、
頑張れた自分を認めてほめてあげましょう。
そうすれば 達成した自分を誇らしく思えます。
1回で10000出せなくても
諦めなければ10000は達成できるのです。
自分の実力以上のことに出会っても
この考え方に 意識変換できることは
人生を楽しむために 必要な心の技術だと思います。
人生、割り算で考えた方が、気持ちが楽になり
労力も小さくてすむことが多いものです。
とかく我々は、一回で終わらすことに
こだわってしまいます。
その結果、無理をして失敗し、
イライラしたり、挫折感を味わったりします。
問題解決が遅くなり、
労力も気力も余計に必要になってしまいます。
諦めない気持ちは、人によって差はあるものの
その人の実力を、必ず向上させてくれます。
たとえば出力100だった人が、100回繰り返す間に
出力200になったとします。
「まだ200か」というのではなく、
「2倍になった。努力しなかったら、
ここまでこられなかった 」
と、認めてあげれば、自分の成長を自覚できます。
この人が 再び 10000エネルギー必要な仕事に
出会った時 前回より 簡単にクリアできます。
さらに20200エネルギー必要なことに
迫られても 気後れせず
チャレンジする気持ちを持つことができるのです。
200×101回でクリアできますから
前回の経験が 次のように言って
自分を応援してくれるのです。
「大丈夫、100回なんてもうやっていることだよ。
がんばろう。そしてあと1回頑張ってみよう。
できるよ」
そして今度も、頑張っている間に、
頑張る力も、自分の能力も高まっていくのです。
このようにして 人間は成長していくのだと思います。
いつしか1000の出力を持ち200回頑張れる
人間になったとします。
1000×200=200000(20万)
のことをなせる人間に成長しているわけです。
それでも100万エネルギー必要な仕事であれば、
1回でこなすことはできません。
でも この人は難なくこの仕事をクリアできるでしょう。
20万×5回で解決できるのですから、
200回繰り返せる人間には、簡単なことです。
人生の問題のほとんどは、
1回で解決しなくてはならないことでは
ありません。
それなのに、僕らは数回でできないと、
絶対できないと諦めてしまいます。
そして、自分を責めてしまいがちです。
僕はその代表でした。
愚痴ばかりの僕が、いじめに対して、
どうしてどうしてと嘆く毎日から
どうすれば問題は解決するかという
意識に変わってからのことです。
諦めがちな自分を励ますために
言い続けている口癖があります。
先ほど書いたように
当時の僕は 腕立てや腹筋をやって
何とか いじめっ子達との力の差を
埋めようとしていました。
そんな僕は、いつしか苦しくなった時
次の言葉を、心の中で唱えるようになったのです。
「あと一回 この一回 最後の一回」です。
最初の、「あと一回」は、苦しいけれど、
あと一回は、まだ余裕でできるという一回です。
「この一回」は、限界に近いが、
この一回頑張ることで強くなるという一回です。
そして「最後の一回」は、
自分の人生最後の動きがこれだとした時、
納得した人生で終わるために
最後の最後の力を振り絞る一回です。
詳しくは、本に書いたウルトラマンの話を読んで下さい。
努力に対して 最も大切なことは
思いがかなわなかったとしても
全力を尽くした自分に納得し、褒めることです。
その上で 何が不足していたのか
あるいは、足り過ぎていたのかを考えましょう。
結果にこだわり過ぎると、
せっかくチャージした頑張りエネルギーを、
効率よく利用できません。
「どうせ努力しても、ダメに決まっている。
このままでは間に合わない」
と、諦めやすくなります。
目標から気持ちがそれてしまいます。
あと一回努力すれば成功するように、
頑張りエネルギーがチャージされているのに
それを使わないで諦め、
「ダメだった。頑張れず、結果を出せなかった俺は
ダメな奴」
と嘆くことになります。
本当にもったいないことです。
また、結果にこだわると、
努力に対して、焦りが生じます。
早く良い結果を出そうと、
無理な努力を自分に課してしまいます。
しかし、無理は長続きしません。
結局、諦める気持ちにつながってしまいます。
結果にこだわらず 頑張った自分を誇らしく
感じた経験は 宝物になります。
次に同じような 試練が訪れた時
間違いなく 自分を落ち着かせ
励まし より頑張らせてくれます。
これが繰り返されることで
自分に自信が生まれ
さらに 頑張れるようになっていきます。
時々、スポーツの世界で、
ケガから這い上がって来た選手が
有望視されている選手と
優勝を争うことがあります。
そして勝った時、
「ケガを乗り越えてよく勝ちました」
と、アナウンサーは言います。
でも、僕は逆だと思います。
僕はケガをして乗り越えたからこそ、
頑張りエネルギーが大きくなり
互角の勝負になった時、
競り勝てたのだと感じるのです。
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