悩んで将来の自分を励まそう

 

この間3回目の成人式を迎え、人生を振り返った時、

『自分の存在意義』ってなんだろうと、

幼い頃、毎日のように考えたことを、久しぶりに、ふと考えてみました。

でもすぐやめました。

小さい頃の僕が

「時間の無駄だよ。考えた瞬間、パッと感じて答えがでないなら、

答えは出ないよ」

って耳元で教えてくれたからです。

 

いやいや、人生の意味を考えることには意義がある。

幼いから答えがでなかったのではと考える方も、いらっしゃると思います。

すぐ答えが見つかる人は、それでいいのです。

きっとそれが答えですから。

ですが、無理に意味を考えなければならないなら、

完全に無駄だとは言いませんが、

結局、 『答えがいくらでもあることに答えはない』

と気づくので、このことを考えすぎることは無駄だと言いたいのです。

どうしてこう考えたか興味のある方は、僕の拙著をお読み下さい。

 

当時の僕は何で生まれてきたのだろうと悩んでいました。

「おまえは、前世で悪いことをしたから、その報いを受けるために

生まれて来たんだ。その目印がその醜いヤケド。

だからいじめられることこそ、おまえの役目。

いじめに逆らうなんて、また罪を犯すこと。

今度生まれ変わっても、もっとひどい運命で生まれて来るんだぞ」

 

こんなバカげた言葉を、何度もいじめられているうちに、

幼い僕の心は受け入れてしまっていたのです。

毎日、「こんなことなら生まれてこなければよかった。

どうして生まれて来てしまったんだろう」と悩み、

植物や虫達に話しかけていました。

そして答えを見つけようと耳を澄ましていたのです。

その一方で相手を心底憎んでいました。

ブログのデスノートに書いたように、僕の心はたびたび、

魔界にすら足を踏み入れていたのです。

相手を殺すことを想像し、ひたすら喜んでいたのですから。

 

僕は悩んでいた当時、悩む自分が大嫌いでした。

隠れ家で、何時間も憎しみの言葉をつぶやき、

時には絶叫する自分が惨めで仕方がなかったのです。

でも悩みに2種類あることに気がつき、

「悩むなら、前向きに悩もう。そうすれば必ず元気が出て来る」と、

悩む自分のことが、まんざらでもなくなってきました。

前に進もうとしている自分を、

以前の自分と明らかに違うと感じていたからです。

自分が成長していることを感じていたのだと思います。

楽になりたいなら生きていけ五巻に書いた、

元気が出る悩み方は、

そんな僕が気づいた悩み方をいくつか書いたものです。

まあ、今は絶版、いつか校正して出版予定ですが、いつになるやら()

 

今考えると、いじめの2年間、僕は小さな哲学者でした。

そして、真剣に悩んだ分、その哲学者が得た気づきに、

今は驚くべき信頼感を持っています。

だから、今は当時頑張った僕が大好きです。

幼い自分なのに、僕の心の師なのです。

その心の師がいろいろなことに、声をかけてくれるのです。

だから、悩むなら、将来の自分を元気づけてくれる

自分をつくるために悩みましょう。

 

能天気な僕も、僕なりに、今だっていろいろ心配はあります。

でも、悩み始めると、その多くに

「あっ、これは無駄」とすぐ思えるのです。

とても切り替えは早いです。だから長々とは悩まない。

どうして切り替えが早いかというと、昔の僕が散々と悩み、

本当に無駄だと理解しているからできるのだと思います。

だから、昔、悩むことに時間を費やしてくれた自分に感謝しています。

その自分がいたからこそ、今は無駄に悩むことがないのですから。

 

特に悩みの対象が人間の場合、

相手を変えることはとても難しいものです。

ですから、こういう相手のことで悩むのは、

本当に時間の無駄なのです。

(偉そうに言っていますが、本に書いたように、こう言えるまでは大変でした)

 

けっして悩みが解決するわけではないのですが、

この切り替えが早く出来ると、気持ち良く過ごす時間が増えるので、

ありがたいものです。

 

時間を大切して生きるとは、今を生きるということだと思います。

時間に取り残されないで生きていくことです。

時間は待ってくれません。

前進する時の流れに食らいつき、

心を前向きにして生きて行かなくては、

過去に生きる人になってしまいます。

ではどうすれば、今を生きて行けるのか?

 

今に生きられない最大の原因、

それは過去にとらわれてしまうことです。

まずは、辛かった過去を切り離すことです。

そのためには、失敗してしまった過去の自分を

責めることをやめることが第一歩です。

「どんまい、しかたがないさ、そんなこともあるよ。

失敗のない人生なんてないんだ。

死んだわけじゃないだろ、チャンスはいくらでもある。

修正して生きていけばいいだけ」と、

自分に声をかけることが大切だと思います。

 

そしてもう一つ、楽しかった時間も切り離すことです。

「昔は良かったな~。あの時代に戻りたい」といくら願った所で、

時間は巻き戻らないことを意識することです。

 

人間、悩みは尽きませんが、そのほとんどは3年後も

同様に悩んでいるものではありません。

それが分かると、一つの悩みに、いつまでもこだわることは、

とてももったいないことだと思えてきます。

どんどん無駄な悩みは、消していきましょう。

深刻な悩みは無駄が多いと、

その重みもプラスされて、いっそう心に、

ズシリとのしかかります。

重さを勘違いしてしまうのです。

辛さが何倍にも感じられるはずです。

無駄な悩みは、重要な悩みを

前向きに考えるのをジャマします。

思考回路が狭くなります。

心をできるだけ軽くして考えましょう。

思考回路が広くなり、良い考えが浮かびやすくなります。

そうすれば、深刻な悩みも、3年後、今より軽くなっていると

感じていると思います。 

次回は、幼い僕が気づいた悩みの2種類について書こうと思います。