キジの鳴き声

Mさん、先日はクリニックで

お会いできた嬉しかったです。

緊張して何を話して良いか分からず、挨拶しかできず、すみませんでした。そしてカイママさん、お元気ですか?

カイ君、ハル君とともに頑張っておられると思います。

さて読者の皆さまは、ゴールデンウィークいかがお過ごしだったでしょうか?

僕は二日の夜から新潟に帰省し、楽しい休みを過ごすことができました。

「ゴールデンウィーク」と言えば、

僕はある2つのことで「ゴールデンウィーク」を感じます。

1つは、タケノコ掘りです。

上越市にある父の生家の庭にある竹林にタケノコが出て来るので、

毎年掘りに行き、取ったタケノコを母が料理し食べるのです。

たくさん取れるので、余ったものは瓶詰にして、

コウちゃんや姉に持たせてくれます。

しかし、今年は忙しくてタケノコ掘りに出かける事ができませんでした。

それで何となく、物足りない感じがしていました。

そんな僕の気持ちを吹き飛ばしてくれたのが もう一つのことでした。

それはキジの声です。

キジの声はどう表現すれば良いのかよい言葉が見つかりません。

小学校の授業で、担任が生徒に問いかけました。

「日本の国鳥はケーンケーンと鳴きます。何だと思いますか?」

僕はてっきり鶴だろうと思っていました。鶴の恩返しなどのお話で、

きれいな鳥だと知っていたからです。

それか、もしかしたらカラスかなとも思いました。

カラスに対しては、今のようにゴミを食い散らかす害鳥的イメージは

ありませんでした。カラスよけに、案山子が田んぼに立っていたりは

していたけれども、童謡「七つの子」で、子供達には身近な鳥でした。

また、トキという鳥を当時の僕は知りませんでした。

日本の国鳥はトキでも鶴でもありませんでした。

意外にも桃太郎伝説で有名なキジでした。

僕は目を光らせました。

「キジってどんな鳥だっただろう? 本当にケーンケーンと鳴くのだろうか?」

興味津々でした。 無理もありません。

国鳥が僕の名前を2回も叫ぶというのですから。何となくうれしく感じたのです。

僕の頭に中では、いじめの期間自分を励ましてくれた「オオカミ少年ケン」の歌が

響き渡っていました。

「(走れよ)ケーン(ジャンプだ)ケーン」

久しぶりに物事を調べたくて学校の図書館に行きました。

2、3年前、神様がいるかどうか調べたくて、図書館通いした時以来でした。

(詳しくは拙著 楽になりたいなら生きていけ 中巻①)

調べると顔は真っ赤で鶏のよう、体は緑色のクジャクに似ていました。

「キジってこれかぁ~。見たことがあるような気もするけど、

はっきり覚えていないな。でも国鳥だけあって色々な色が混ざっていてきれいだな。

どんな鳥かは分かった。後は鳴き声だけだな。どこにいけば会えるのだろう?」

そんな思いを持ったものの、いつの間にか忘れてしまっていました。

それからどのくらいたってからでしょうか?

水田のあぜ道で遊んでいる時でした。ものすごく強い鳴き声を聞いたのです。

「おっ、キジか?」

水田で働いていたおじさんが腰を上げて当たりを見渡したのです。

するとまた絶叫するような鳴き声が聞こえてきたのです。

でも僕には「ケーンケーン」とは聞こえませんでした。

品のある鳴き声には思えませんでした。

思わず僕は見知らぬおじさんに聞きました。

「おじさん、あれ本当にキジの鳴き声なの?」

「ああそうだよ。オスはああやって大声で鳴くんだ。どこかに隠れているんだな」

「ふ~ん、メスは鳴かないの?」

「鳴くさ。ああいう鳴き声じゃない。ちっちゃな声で、スズメとひよ子の

あいのこ(中間)みたいなもんさ。あんな大きな声じゃないよ」

僕にとって、これがキジ(雄)の鳴き声を認識した、初めての時でした。

この力強いキジの鳴き声をこの十数年、

ゴールデンウィークで田舎に帰るたび聞いてきていたのです。

キジの鳴き声は、きれいとは言えないけど、ものすごく存在感のある声です。

鳴き声はもともと大きいのですが、さらに強く大きくなると、

ギーっと黒板をひっかく音から不快感とギーの音を取り去った響きが

混ざっているような・・・・とにかく聞いている人間の心の奥に

伝わってくる特異な振動を感じるのです。う~ん、上手く言えない。

ところで僕はゴールデンウィークに限らず、帰ると必ず庭仕事をします。

庭仕事が大好きな母が、手の届かない高木の枝切りや力仕事をするのです。

そんな僕が庭で仕事をしていると、突然鳴くのです。

きっとずっと近くにいたのでしょうが、最初は警戒して鳴き声をあげないようです。

僕が害を与えないと分かると、メスも安心して近寄って来るので、

鳴き声を上げるのでしょう。

きっと近くに来たメスに対して鳴くのだと思いますが、

その鳴き声が僕には、いつしかこう聞こえるようになりました。

「おかえり、ケーン」

全身全霊で僕に挨拶をしてくれているように感じるのです。

すると「ああ~、ゴールデンウィークだな~。帰って来たんだな~。

お母ちゃん元気ってことだな。良かった良かった」と思うことができるのです。

つまり、こうやって庭仕事をしているのは、母を喜ばしてあげたいからです。

その母が元気でいてくれるからこそ、この仕事ができているわけです。

キジの力強い鳴き声は、元気な母の象徴なのです。

だから力強い鳴き声を聞くと幸せな気持ちになれるのです。

今年はついに、鳴き声だけでなくその姿を見ることができました。

高い所にある枝を切るために台の上に登っていると、

目の前の草むらに赤いものが動くのが見えたのです。

注意深く捜してみるといましたいました。 まさに図鑑通りの雄キジでした。

柔らかい動きで、上下に首を縮めたり伸ばしたりして歩いています。

すると突然止まり、空の一点を見つめました。

僕は少し息を止め、いよいよ始まるであろう雄叫びの儀式を待ちました。

一瞬でした。素早く羽ばたき、

「ケェッー ケェー」

まわりの空気をつんざく鳴き声が響き渡りました。

すぐにもう一度、何度か羽ばたいて動きが止まりました。

キジは空を見つめてじっとしています。

「聞いてくれたかい? 俺のラブソング 」って感じで、胸を張っている様子です。

少しすると歩き始め再び同じ位置に来ると、同じように鳴きました。

また胸を張り、今度は周りを見渡しています。

その後は、まるで逃げるように草むらに走って、見えなくなってしまいました。

僕はとても満足しました。

60年生きてきて初めて、生で国鳥が鳴くのを目のあたりに出来たからです。

次の朝、日課である空手の型を行うために外玄関に出ました。

東京と違って、目の前には、母が20年以上かけてつくった庭の、

さまざまな花や樹木が咲き誇っています。

「おはよう。いつもお母ちゃんを楽しませてくれてありがとう。力いっぱい咲いてね」

目の前の景色にそう言うと、毎朝まず外に出て行う「転掌(てんしょう)」という

空手の型を始めました。

この型は息を強く吐き出すことが特徴です。邪気を吐き出し、新鮮な空気を取り入れ、気分を良くするには最適で毎朝やっています。

空を見て神様に一礼し、鼻から深く新鮮な空気を吸い込みます。

この時両手を顔の前で交差させ、右手で左耳、左手で右耳を挟むようなカッコを

とります。

吸い込んだ空気で、下っ腹、胸、背中と順番に膨らませるようにします。

目いっぱい空気を体内に入れ込むのです。

僕は両腕を振り下ろしながら、力強く長く息を吐き出しました。

「カァー~」

背中、胸、下っ腹と凹ませていき、吐き切った時は、下っ腹に力が入ります。

最後に短く、「カッ」と吐き切ります。再び下っ腹(丹田)に力を込めます。

はき切ると、胸を張り、背筋がピンと伸びます。

「こ、これは・・・キジの動き キジの鳴き方。まるでキジの呼吸だなこれは」

僕は思わず驚き、昨日見たかわいいキジの鳴く姿を思い出し微笑みました。

正直、初めて鳴き声を聞いた時「国鳥としては、もう少し美しい声で鳴いて欲しいな」

という気持ちがありました。大人になって絶滅危惧種トキが話題になった時は、

「トキが国鳥だったら、もっと大きな話題になっていただろうな」と思いました。

さらに優雅に飛ぶトキの映像を見て、「やっぱりキジは、国鳥としては役不足かな~」と思ってもいました。

キジも鳴かずば、撃たれまい(余計なことを言ったばかりに、災いが自分に降りかかる)のことわざも、その思いに加担していました。

その鳴き声の大きさから、自ら「猟師さんここにいますよ。撃ってください」と

教えてしまっている間抜けな鳥だと思っていたのです。

桃太郎の家来になる以外は、悪いイメージを勝手に持っていたのです。。

でもこれらの思いは、キジに大変失礼でした。

キジは「ケーンケーン?」と大声で鳴き、確かに猟師にはしとめやすい鳥かもしれませんし、間抜けにも思えてしまいます。

ですが、その声こそ国鳥にふさわしいのだと、僕はやっと知ったのです。

なぜなら、僕たちはこの世に出てきた時、全身全霊で生まれてきたことに感謝し、

新しい命の存在を知らしめるために、雄叫びを上げます。

その声は絞り出すような声です。決してきれいな声ではありません。

キジの鳴き声は、溢れんばかりの生命力の現れです。

人間が本当に感動するのは、見た目や声質、言葉ではありません。

一生懸命生きている生きざまです。その生きざまが発する波動です。

その姿を見た時、自身の中にある生命の根源が共鳴して震えるのだと思います。

「なるほど、国鳥にふさわしい鳴き声だな」

十分に美しい鳴き声だったことに気がついたのです。

鳴き声1つにも、全身全霊、一生懸命手を抜かず生きる。

「日本人よ、たくましく、元気にパワフルに生きろ」

と言ってくれているのだと思います。さすが国鳥なのです。

「転掌(てんしょう)」の型は覚えなくてけっこうですから

このキジの呼吸を朝10回やってみることをお勧めします。

きっと、あなたの体に生気が入り込み、 生命力発動スイッチが入りますよ。

 

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コメント: 8
  • #1

    栗本 (木曜日, 25 5月 2017 21:41)

    15年前護国寺の高校で先生の生物?空手の話?を受けていました。今では同じく極真を修行し、指導員をしています。いつか稽古をつけて下さい。栗本

  • #2

    栗本 (金曜日, 26 5月 2017 09:23)

    kurimoto19524@yahoo.co.jp です。宜しくお願い致します。栗本

  • #3

    K (木曜日, 14 9月 2017 16:56)

    こんにちは。
    ケンちゃん お変わりないでしょうか…
    最近の更新がないので 心配しております。

  • #4

    K (木曜日, 21 9月 2017 21:58)

    ケンちゃん
    お元気で嬉しいです!!
    数ヶ月、更新がなかったので もしかしたら具合いでも悪いのか…と 心配でした。
    よかった よかった♪

    お母様もお元気で何よりですね。母の手料理攻撃で五キロ増なんて お幸せ!(^∇^)

    もう若くないのだからラーメンの食べ過ぎには気をつけてくださいね(^_^;)

    お返事 ありがとうございます!!!

  • #5

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